モルディブの海

ダイビングポイントの数はモルディブ全域で数百ポイントあると言われており、いろいろなスタイルのダイビングを楽しむことができ、飽きることがありません。東西118km、南北754kmにも及ぶモルディブの海域は、ダイビングポイントのクオリティとバリエーションの豊富さで、「世界最高峰」と称されるダイバーにとって最高のフィールドと言えます。

 

潮の干満、外洋を流れる海流、風の影響を受けて、強い流れになる場合があります。

流れ始めると、潮がただ速いだけではなく、アップカレント・ダウンカレントを伴う流れや、リーフの近くと外洋とで流れが違ったり、同じ場所だけど深度が違うと流れの向きが逆だったり、多種多様な流れを作り、その流れがそのままダイビングポイントに影響を与え、時には難しいハードなポイントを作り出します。

 

流れがあたる場所には魚が豊富に群れて、大物を頻繁に見ることができます。マクロ系の魚(ハゼ・ベラなど)も至る所ところに見らます。地形、沈船を楽しむポイントなども多数点在しています。

 

島を取り巻く「ラグーン」、外洋よりも海底の浅い「インリーフ」、海底にはところどころに「ギリ」や「ティラ」という根があります(ギリは水面下ぎりぎりにある根で、それ以外をティラと呼びます)。

 

リーフから深くなる地形は、ウォールやドロップオフと呼ばれ、ところどころに天井がせり出したようなオーバーハングやケーブ、キャニオンやトンネル、砂地のポイントなどがあります。

 

外洋と環礁内との境目は「チャネル」と呼ばれ、環礁内外への海水の通り(水路)にあたり、流れは強いですが、回遊魚や魚の大群が見られるため、絶好のダイビングポイントです。

 

【ルール】

・最大水深30m

モルディブでは、潜水病の発生を防ぐため法規制により、潜水できる最大深度が30mに決められています。 BLUE “K” SAFARI でも、最大深度30m、潜水時間45分(安全停止3分実施)を基本としています。なお、減圧停止のサインが消えないまま浮上した場合、最低24時間はダイビング禁止といたします。

 

・アドバンスレベル以上のカードが必要

 

サファリダイビングで潜るポイントのほとんどは水深20m以上ですが、モルディブの法規制によりOWダイバーの潜水できる最大深度は20mのためAOW以上のレベルが必要です。乗船中にAOWコースを受講し、全てのダイビングに参加することもできます。受講をご希望の場合はお申し込み前にお知らせください。

サファリダイビング

ダイビングを目的に作られた、居住性が非常に高い大型のボート(本船)を使い、一週間程度ずっとその船上(海上)で過ごし、ひたすらダイビングを満喫するスタイルです。

 

ダイビングポイントの近くまで本船で移動し、ダイビング専用ボートの「ドーニ」と呼ばれる小型船に乗り換えて、5~15分でエントリーポイントまで移動します。本船とドーニは常に2隻ペアで動いています。

 

広いモルディブの環礁から環礁へ船旅をしながら、モルディブ中に点在する美味しいポイントを、いいとこ取りで数多く潜ることができます。

 

リゾートでのダイビングのように、初心者(体験ダイビング)から上級者まで、すべてのダイバーに楽しんでいただけるスタイルとは趣きが変わりますが、サファリダイビングは、ダイビングをとことん重視したスタイルです。

 

サファリダイビングの醍醐味である、ダイナミックなトップダイブサイトを選定するため、潮流の速いポイントへご案内する場合も多くあります。そのため、安全潜水に対する知識と経験が必要です。

 

季節(雨季・乾季)、天候や風、潮の干満時間の影響を受けて、強い流れが発生するのがモルディブの海です。

 

ダイブサイトによっては、流れに逆らうダイビングになる場面があり、フィンキックの脚力を要する場合があります。 

 

ダイビングスキルや体力など、年齢にかかわらず個人差があります。ご不安な点やご質問などできる限りアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。

水中マナー

モルディブでは、サンゴを「触らない、けらない、壊さない」よう、グローブの着用の自粛や、砂を巻上げないサンゴへの悪影響のない泳ぎを奨励しています。

 

【グローブの着用禁止 】

グローブをつけることによって、何にでも触ってしまいがちです。

そうならないよう、グローブなしのダイビングを基本としています。緊急用として、BCDポケット内に携帯しておく程度にとどめて下さい。

 

プランクトンなどで手に小さな傷がついてしまうと仕事上問題があるという方は、ガイドにお伝えください。ただし、グローブをつけた場合も、水中動植物には触らないでください。

 

【着底禁止】

どのダイビングポイントにおいても、基本的に着底は禁止です。(限られた砂地を除く)

 

水底には一見何も見えませんが、ハゼや甲殻類が生息しています。

 

フィンキックによる砂の巻上げも厳禁です。

 

そのため、強い流れのハードなポイントを潜る場合でも、完全な中性浮力コントロールが必要です。

完全な中性浮力コントロールができていれば、指一本で体を支えることも可能です。

 

 

 【サンゴと魚影の濃い海を今後も守るために

たとえご本人に悪気はなくても、壊れてしまったサンゴを簡単に元に戻すことはできません。

サンゴや海底の生物を傷つけないように、ゲ一ジやオクトパスをしっかりと固定してください。

 

体、カメラ、ダイビング器材(タンク、指示棒、カレントフック、スレート、水中ライト)などが、サンゴやデリケ一トな水中生物に触れないようにすることが、水中生物の保護に役立ちます。

 

写真を撮る場合、中性浮力のコントロ一ルを完璧に願います。

 

撮影に集中している間に、深みに落ちていったり、サンゴにフィンをひっかけて体を固定したり、サンゴに体をあずけたり寄りかかりながら写真撮影をするうちに、サンゴの枝などを折ってしまう、それでもご自分は全く気がつかれていない、という場面を目にすることがあります。

 

撮影の際は、ご自分のフィンの先の先まで、どこにもタッチしていないことを常に意識してください。中性浮力がうまく取れない方の水中写真撮影は、ご遠慮下さい。

 

 

これらは、ダイバーを制限するために規制するのではなく、むしろ恒久的にダイビングを楽しめる環境を残すため、あるべき最低限の水中マナーであると考えるからです。

そして、各ダイバーが環境と安全に自覚と責任を持って、ダイビングをしていただきたいと願っています。

 

サンゴのような水中生物は、始めは岩か植物のように見えますが、他の生物と同様に、タンクや膝、カメラなどがぶつかったり、フィンがあたったり、また手で触れただけで死んでしまう恐れがあるほどの弱い生物です。

サンゴなどの水中生物の中には、成育が非常に遅いものがあるということも、知っておかなければなりません。

その一部分を壊しただけでも、成育が数十年も止まってしまうこともあります。

 

十分な注意を払うことで、生態系を壊さずに魅力的な水中世界を守ることができます。

みなさまが数年後に再び訪れたときにも、たくさんの魚たちが群れる美しいモルディブの海が以前と変わらず、美しく元気いっぱいのままの姿であるためにも、みなさまの深いご理解をお願いいたします。

ダイビングの自己責任と健康管理について

さまざまな感動を味わうことができるダイビングですが、「水中」という日常生活とは異なる世界でのレジャーとなるため、リスクはつきものです。

BKSでは、これまで身につけた知識とスキルをきちんと生かし、「ダイビングには危険が伴う」という認識をきちんと持ち、安全管理に高い意識を持つことで、みなさまに安全に楽しくご乗船いただけると考えております。

 

せっかくのダイビング、少しくらい体調が悪くても潜りたい気持ちはわかりますが、万全の体調でないときはダイビングを中止しましょう。万全の体調であればこそ、ストレスなくダイビングが楽しめます。

 

お年を召された方、健康状態に不安のある方、泳ぎの得意でない方は、ライフジャケットかウエットスーツを着用してスノーケリングをしてください。

 

ブリーフィングや注意事項、その他ダイビングに関する説明や指示をよく聞いて、水中では必ずガイドの指示に従ってください。

自分勝手な行動は、自分だけでなく、チームやバディーを危険な目にあわせることになります。

 

ダイビング中は、最初から最後までチームダイビング・バディシステムを守ってください。

 

残圧計を頻繁に見るようにし、残圧には充分気を配ってください。

BKS では、100気圧で1回、70気圧で1回、50気圧で1回、自己申告していただきますので、ご協力をお願いいたします。

 

最大深度を守ってください。

大深度ダイビングは、ダイバーそれぞれの適性や体質によっては、水深数mでさえ減圧症になったり、浅い水中で意識を失ったり、各種梗塞に陥ったりして、重大な危険を引き起こす原因となります。

 

故意に30m以深のダイビングをした場合、以降のダイビングへの参加をお断りする場合があります。

 

もし水中ではぐれてしまったら、水面に十分注意して浮上、浮力を確保しドーニに戻ってください。

 

日本からの長時間のフライト移動や、日中の日差しを受けた体は乾いていますので、水分は十分に補給して減圧症予防に努めましょう。

 

前日の深酒や睡眠不足は耳抜きがしにくくなるばかりでなく、減圧症のリスクが高くなりますのでお気をつけ下さい。

 

体調が悪くなった場合は速やかにダイビングガイドにお申し出ください。

 

体調の優れない方、明らかな二日酔い、ダイビング前にアルコールを飲酒された方、あるいはダイビングガイドが不調を認めたときにはダイビングをお断りすることがありますので予めご了承下さい。

 

 

「これくらい大丈夫」というちょっとした油断が、思わぬ大きな事故につながります。

危険に対して意識が薄いダイバーは、1人の問題に留まらず他のダイバーを巻き込む恐れがあるということを意識していただくようお願いします。

 

楽しい旅行、楽しいダイビングにするためにもしっかりと自己管理しましょう。

 

ご乗船いただくみなさま一人一人にご満足いただけるよう、安全を第一優先に考えてサービスをご提供するため、スタッフ一同取り組んでおります。

 

みなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。